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小説 ヨコハマ買い出し紀行―見て、歩き、よろこぶ者 (KCノベルス) | 商品情報(書籍)</
小説 ヨコハマ買い出し紀行―見て、歩き、よろこぶ者 (KCノベルス) | 商品情報(書籍)
 2時間で一気に読んだ。
 約10年にわたった、マンガの長編の中で、最も謎で、しかもそこがこの作品の魅力の1つだった部分の、ある定式な1つの解。この本はそういった類の本であろう。
 
 他のレビューにあるように内容が薄い。核心部分の書き方はもっと工夫すべきである。(ま、私と同じで、工学系大学院卒としてはがんばったのかも知れない^^;)
 まあ、それは仕方がない。10年のマンガには比べ物にならない。マンガの紀行は謎をはらみつつ、ロボットの人を通して、人間の生の豊かさを表現してきたからだ。
 他にもっと、ノベルなどが同人でもたくさんの解として出ることを期待する。ぜひマイケルクライトンとかにも、書いてみてほしいものだ。
・・・<ここから、全部を通して考えたこと>
 いわゆる、アンドロイド・サイボーグ・ロボットなどの人工生物が、最初で最後に考えるであろう謎。それもやはり、存在の意味である。しかし、それは豊かに生きていく・時を過ごしていくとしか言えない仕方である~という閉じ方である。
 (なお、人間は子供を作れるので、他に意味を見出せる点は視点が少し異なっている~このあたりはレヴィナスが参考となろうし、これからの哲学や倫理学も発達しよう。)
 ただ、神と悪魔と人間とか、正と反と合だとか、文明と自然と産業とか、構造と脱構造と現前とか、こういった極化的手法で西洋文化が進んでいったために、反省されるべきものがあるだろうという、気概が生まれてくる。
 いままで、そんな考えに手がかりを生んだであろうのは、

① 映画『ブレードランナー』
 これは、この小説の解に近いかもしれない。しかし、創造主を否定するあり方は西欧的すぎてこの作品軍とはそぐわないなきがする。

② スタートレックシリーズの、優性戦争→アンドロイド データの誕生とその生活
 視点として、生活をおったとする紀行的な部分は似ている。この場合ハツセノ先生は、ヌニエン・スーンということになろうかw
 なお、優性戦争は・・・
1993年、地球全土を巻き込む戦争が勃発、”優性戦争である”。優生学的に作られた人間、”超人類”は、体力・知力などあらゆる面で旧人類を上回っており、歪んだエリート意識から地球支配という行動を起こす。
・・・2次大戦後の冷戦下の設定としてはなかなか面白かったものだ。

③ スタートレック ネクストジェネレーションの1993年度
ヒューゴー受賞作品 ■「スタートレックTNG(TV "The Inner Light")」
 記憶を残すこと~生きたこと~生きていくことの考えがある。なかなか感慨深い。一度、見てみるとよいとおもう。
この程度でヒューゴー賞なら、ヨコハマ買出し紀行は、もっと良い賞とってもいいようにおもう。

 

 
by mifjpn | 2009-02-23 20:53 |
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